自動車エンジニアのアップデート

自動車エンジニアのアップデート

自動車部品メーカー勤務ソフトエンジニアの情報発信ブログ

~ 車載 ソフト エンジニア の 情報発信 ブログ ~

計画的偶発性理論を活用しよう!企業内開発者として成長するための秘訣!

計画的偶発性理論を考える人

計画的偶発性理論

計画的偶発性理論というものをご存じでしょうか?
私は、会社生活を始めて半年くらいでこの言葉に出会いました。
「自分がこの先成長していくためには、どうすればいいんだろうか?」
「やりたいことがやれない!このままじゃダメだ!」
と、お悩みの方には、いいヒントになるでしょう。
私の会社での考え方を交えつつ、”計画的偶発性理論”ご紹介します。

計画的偶発性理論って?

計画的偶発性理論とは、スタンフォード大学の教授らが20世紀末に提唱したキャリア理論です。
「個人のキャリアは、8割の予測しない偶発的なことによって決定される。」
「その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていく。」
という考えに基づいています。

予期しない偶然を計画的に設計していくには、どうしていけばよいのでしょうか?
この理論の中では、5つの行動指針を持つことが大事だと示しています。

  1. 好奇心・・・たえず新しい学習の機会を模索し続ける
  2. 持続性・・・失敗に屈せず、努力し続ける
  3. 楽観性・・・新しい機会は必ず実現する可能になるとポジティブに考える
  4. 柔軟性・・・こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
  5. 冒険心・・・結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

一方で、偶発性に任せきりになり、目標や計画を全く立てる必要がないわけではありません。あくまで、目標や計画にとらわれてはいけない、ということです。
将来のありたい姿=目標を描いたうえで、偶然を計画的に設計していくべきです。
そこに5つの行動指針を持って、進んでいくことで、自分の目指すキャリアを得ることができます。

企業で生きてくキャリアプランの考え方

会社員である自分にとっては、すごく刺さるキャリア理論でした。
企業に勤める身では、自由にならないことがすごく多いです。
自分で決められることのほうが少ないのではないでしょうか。
大手企業になればなるほどこの傾向は強くなると思います。

自分自身を振り返ってみても、思い当たるところがいくつもあります。
・配属される部署
・担当する製品
・配属先の上司・先輩・同僚・部下、さまざまな関係者
(ソフト屋さん的には)
・利用するプログラミング言語
・開発環境
・得意先の都合で変わる開発日程
・会社都合で制限される予算
・欧米のトレンドで変わる規格類 (ISO26262, Autosar, A-SPICE)
・必要になっていく技術 (通信, セキュリティ, AI, ・・・)

挙げ始めればきりがないかもしれません。

そんな会社生活を送っている自分のような人間には、ぴったりな考え方だと感じたのです。
自分のありたい姿を描き、会社や世間に左右されながらも、5つの行動指針を意識することで、自由にならない企業でも自分の求めるキャリアには近づけることができます。

ソフト屋さんのキャリア~これまでとこれからの~

自分の描くありたい姿を考えると、
「新しいコト・モノにふれ、わくわくしながら、
         よりより車載ソフトウェアを開発できるエンジニアになる」
といったところでしょうか。

実際の自分のやってきたことを振り返ると、車両に合わせた定数変更や、ちょっとした差分開発がほとんどでした。仕事も基本的には、上司から言われた業務をやり、自分がやりたいと思ったことをやれるわけではありません。普通に働くだけでは、新しいことなど何もありませんし、わくわくするようなソフトを作っているかと聞かれると疑問符がついたでしょう。

そんな中でも、新しい規格が出たらキャッチアップしたり、自分でやり方をちょっと変えてみたり、展示会に行く機会を作ってみたり、自分で使うツールをPythonで作ってみるなどしていました。
色々なことに興味を持ち、偶発的に発生した業務の中でも自分のやりたいことを取り込んで行くように、20代を過ごせました。

30代中盤迎えた現在では、新しい企画に携わらせてもらえたり、新しい設備・ツールの導入検討を任せてもらえたりするようになりました。

自由にならないことを計画するという考え方

今後の会社生活を生き抜く上で、”ありたい姿”を考え、5つの行動指針を持って、偶発的に現在与えられている仕事・これから受ける仕事に計画的に取り組めば、必ず自分のキャリアが理想に近づくはずです。
”ありたい姿”と”偶然”を大事にしながら、”好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心"を持って仕事に取り組んでいきましょう。

 

 

その幸運は偶然ではないんです!

その幸運は偶然ではないんです!